第88章アマリー

カルが私の脇をすり抜け、濃い紺色の車のドアへ駆けていく。ドアが開かれると同時に、マークが私を車内へと促した。車の中は驚くほどすっきりとしていて、近未来的ですらある。自分がいま何という車に乗せられているのか見当もつかないけれど、両親が持っていた車よりずっと高級だということだけはわかる。

マークは車体の前を回り込み、運転席側でカルと合流した。二人は真剣な顔でじゃんけんを始め、激しく手を出し合った末にマークが負ける。彼は運転席のドアを開け、シートを調整した。身長二メートル近い私の番は後部座席へと体を滑り込ませ、それからカルのためにシートをもう一度直した。

カルはにやりと笑いながら運転席に乗り込み...

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