チャプター 147

リナ視点

ポールは私を、これまで見たことのない一連の廊下へと導いた。施設のさらに奥深く、一歩進むごとに石の壁が迫ってくるようで、空気は金属と古びた血のような味で濃くなっていく。ケイラは私の付き人としての役目を完璧にこなしながら、黙って後ろについてきていたが、冷たい床を踏みしめる彼女の足音一つ一つから、その緊張が伝わってくるようだった。

「少し散歩しても構わないかな、我が美しき女王」ポールは世間話でもするように言った。その手は私の腰の下の方に慣れた様子で置かれ、所有欲をむき出しにしたその感触に肌が粟立った。「君にぜひ見せたい特別なものがあるんだ。会わせたい、とても重要な人物がね」

彼の声にこも...

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