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レオ視点

朝の冷気が、平手打ちのように俺の裸の胸を打つ。だが、血管を駆け巡る激しい怒りと恐怖のせいで、寒さなどほとんど感じない。俺は湖畔へと大股で歩み寄った。拳は指の関節が白くなるほど固く握りしめられ、俺の中の狼――シャドウは、檻に閉じ込められた獣のように心の中で狂ったように動き回っている。

『一体全体、あいつは何を考えているんだ?』俺は腹の底で煮えくり返り、何かを殴りつけたい衝動を必死に抑え込む。『ウルフ・ボンディングだと? 俺たち二人を殺す気か?』

寄せては返す波の音は穏やかで、俺の中で荒れ狂う嵐とはあまりにも対照的だ。俺は滑らかな石を掴むと、力任せに湖面へと放り投げた。石は...

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