第4章
麗奈の誕生日パーティーは、私が想像していたよりも遥かに大掛かりなものだった。
選び抜いたダイヤモンドのネックレスを手に高級料亭の個室へ足を踏み入れると、そこには私の予想を裏切る光景が広がっていた。いつもの古い友人たちだけではない。そこには、ビジネスエリートとおぼしき見知らぬ男女が七、八人もいたのだ。
「朱里!」
高価な黒のイブニングドレスを身に纏った麗奈が、私の方へ歩み寄ってくる。
「よく来てくれたわね! ちょっと、友人たちを紹介させて」
彼女は私を見知らぬ集団の方へと引っ張っていく。
「こちらが渡辺さん、そして土方さん……」
私は愛想よく微笑んで握手を交わしたが、胸...
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3. 第3章
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