第7章
「モレッティ家の奴ら、なんてことしやがる!」
護衛たちは我に返ると、すぐさま外側を向いて円陣を組み、父たちを中央で庇った。だが、群衆はすでに狂乱していた。前へ押し寄せ、小突き合い、罵声を浴びせ、空き瓶や空き缶、硬貨が雨あられと降ってくる。
「そこから動くな!」
護衛のリーダーが銃を抜き、空に向けて発砲した。
バーン——
銃声が群衆を震え上がらせた。押し寄せていた足が止まり、罵声が小さくなる。
その時だった。ざわめきの中、スピーカーからまた別の声が流れ出した。
「帰らないでよ! あんな物置部屋のどこがいいの? あの女がそんなにいいわけ?」
イザベラの声だ。
「イザ...
ログインして続きを読む
チャプター
1. 第1章
2. 第2章
3. 第3章
4. 第4章
5. 第5章
6. 第6章
7. 第7章
8. 第8章
9. 第9章
縮小
拡大
