第1章
前の人生で、私の番であるカエルは自分の死を偽り、双子の弟になりすました。すべては、義妹と公然と一緒にいるためだった。
私は喉が血を吐くまで真実を叫んだ。
真実を告げた罰として、カエルは私を聖なる祭壇へ引きずり、肌に刻まれた刻印を焼き切った。四歳の息子は、父親を求めて泣き叫んだというだけで、暗闇の牢へ投げ込まれた。
私たちは追放され、はぐれ者に引き裂かれた。
だが月の女神は公平だ。女神は、葬儀の日そのものに私を目覚めさせた。
群れが「死んだ」アルファを悼んで遠吠えを上げるなか、私は兄弟の皮を被って身を隠す男を見つめる。
今回は暴かない。
カエルが売女と夫婦ごっこをするために死人を演じたいのなら、永遠に死んだままでいられるようにしてやる。
血塗られた境界線の小競り合いのあと、倒れたアルファの遺体が領地へ運び込まれる。群れの全員が地に額をつけ、悲嘆の叫びが広場に反響した。
重い石の棺が広場へ据えられても、私はアルファを見ない。代わりに、血に濡れた私のベータの義兄弟――エリアスの亡骸へ、まっすぐ身を投げ出した。肋骨が震えるほど嗚咽し、涙を止められない。
私のそばに立つ大男が、影の中から長い間こちらを窺っている。彼は生来のアルファの気配を必死に押し殺していた。
「ルナ」わざと掠れさせた声で言う。「ご愁傷さまです」
私は掌に爪を食い込ませ、血が滲みそうなほど強く握り締めた。真実は知っている。私の運命の番、カエルはずっと前から兄弟の番――セラフィナを欲していたのだ。
「ルナ……どうか気を確かに。兄弟がこんなふうに倒れるなんて、私も思っていませんでした」
カエルが一歩近づく。エリアスの身分をまとい、目を赤くして、偽りの涙をいっぱいに溜めて。
私は本物のエリアスの亡骸を見つめ、冷え切った胸に顔を埋めた。
悲嘆に暮れる未亡人がそうすべき瞬間を狙い、腹の底から引き裂かれるような慟哭を放つ。カエルの名を呼びながら。
「私のアルファ……私の番……!」
エリアスの身体は無残に損なわれ、頭蓋は致命の一撃で砕け散っていた。
エリアスとカエルは瓜二つの双子だ。いまカエルが、窒息するほど濃厚なアルファの気配を意図的に絞り込んでいるせいで、広場にいる数百の狼たちは誰ひとりとして疑いを抱かない。
やがて私は身を起こし、声が枯れたままでいるよう無理やり整え、命じた。
「アルファの遺体を直ちに聖火の陣へ。魂を神木へ還して」
カエルは即座に頷く。黒い瞳に、必死で、焦燥じみた安堵が一瞬走った。聖なる火がその身体を灰にしてしまえば、誰も本当は誰が死んだのか証明できない。
私は冷えた目で見届ける。彼は嬉々として前に出て、重い棺を運ぶのを手伝い始めた。肩に力を込めた拍子に襟がずり落ち、左耳の後ろにある小さな濃い痣が露わになる。
前の人生で、あの印こそが私に「それが彼だ」と告げたものだった。
今回は、何も見えていないふりをする。
蘇った記憶が、激しい衝撃となって胸を突き刺した。前回この日を生きたとき、エリアスは境界線で死んだ。群れの頂点に立つアルファであったカエルは、絶対の権力を自ら投げ捨て、死を偽って兄弟の身分を奪ったのだ。すべては、セラフィナを安心してその腕の中へ引き寄せるために。
あのときの私は、目の前の偽のベータを一目で見抜いた。完全に壊れてしまい、私は襟首を掴んで叫び、なぜ群れも私も息子も捨てるのかと詰め寄った。
カエルは死んだ目で私を見返しただけだった。そして乱暴に突き飛ばし、私は石の床に叩きつけられた。
「ルナ、アルファの死で気が触れたのは分かりますが、だからといって公衆の面前で自分の番の兄弟を誘惑するなど、そこまで狂うはずがないでしょう!」
彼は幅広い背で、涙目のセラフィナを煉瓦塀のように庇った。そして護衛に命じ、私を神木の祭壇へ押さえつけさせる。処罰用の焼印具は、彼自身が起動し、紋様を私の肉にじかに焼き付けた。
四歳の息子が泣きじゃくりながら駆け出し、カエルのズボンの裾にしがみついた。
「お父さん、どうして僕のこと、いらないの……?」必死に縋る声だった。
カエルは、自分の血を分けた子を心底嫌悪した目で見下ろした。「子どもの癇癪だ」という口実のもと、私たちの息子を払いのけ、そのまま漆黒の隔離牢へ放り込んだ。
五日間に及ぶ感覚遮断は、幼い息子の心を永久に砕いた。その後は、風のかすかな衣擦れですら、激しい怯えとしゃくり上げるような発作を引き起こすようになった。
義母のキャサリンは群れの前に立ち、私の顔へ唾を吐きかけ、呪われた売女だと罵った。彼女は私から称号を残らず剥ぎ取り、息子と私を何一つ持たせないまま領地から追放した。
かつて私に跪いた者たちは、嘘を飲み込み、今度は私の足元へ唾を吐いた。結局、私と息子は極寒の荒野ではぐれ狼に狩り立てられ、雪の上で喉を裂かれて死んだ。
そして今、私は目を見開く。月の女神が、カエルが死を偽って兄弟の人生を奪う、その瞬間へ私を落としたのだ。
遠吠えの儀の慟哭が石畳を震わせる。胸の内では濃く息苦しい殺意が煮えたぎるのに、私は舌を強く噛み、鉄の味が広がる血を無理やり飲み込んだ。
葬列が重々しく進み出す。群れの耐え難い遠吠えが、心臓の慌ただしい鼓動さえ掻き消す。私は見ている。カエルがわざと歩みを緩め、セラフィナのすぐ隣を歩けるようにし、エリアスの名を盾にして、その腰へ守るように腕を回すのを。
今回は、暴かない。
カエルがアルファとしての身分を捨て、死んだふりをして、あの泥棒猫と堂々と寝るつもりなら……望みどおりにしてやる。この人生で、彼が二度とアルファの玉座に座ることはない。惨めな生涯の残りすべてを、エリアスの抜け殻の中で腐らせてやる。
