第227話

ダリア視点

曲の最後の余韻が消えていくにつれ、高揚感が体中を駆け巡り、すべての神経が痺れるようだった。これほどまでに恋しかったとは思いもしなかった――体の中を音楽が流れるスリル、パフォーマンスの高揚感、そしてそれを理解してくれる誰かと共有する純粋な喜び。音楽はいつだって、私たちのグループを繋ぎ止める絆だった。私たちは歌える機会があれば、いつでも飛びついたものだ。カラオケナイトでも、飛び入り参加のステージでも、場所なんてどこでもよかった。

けれど、フィニアンと別れてから、すべてが変わってしまった。気まずさが重くのしかかり、以前のように続けることができなくなったのだ。ジョヴィはもともと歌うこと...

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