第238話

第一章 - リアム視点

眠りと覚醒の狭間にある、あやふやな空間を漂っていた。意識はまだ昨夜の出来事の中に囚われている。記憶が何度もループし、温かい繭のように俺を包み込んでいた。目を開けたいという欲求は微塵もなく、ただ残っている感覚のすべてに身を委ねていたかった。

すべての感触。すべての味。そのすべてを、もう一度味わいたかった。もし少しでも疑いがあったとしても、昨夜の出来事が俺の知っていた事実を確信に変えた――俺の天使は、俺たちにとって完璧な存在だ。どれだけ長い時間を共に過ごそうとも、決して足りることはないだろう。最後の一線を越えずとも、俺は完全に満たされていた。俺の愛撫によって彼女が乱れて...

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