第246話

ダリア視点

彼らが触れる熱で思考が霞んでいても、私には二人の違いがわかった。どちらの唇か、どちらの手か、そしてどちらが私を甚振(いたぶ)っているのか。ローガンは私の耳元に迫り、その歯で繊細な耳介を甘噛みし、舌を這わせて私を激しく震え上がらせる。彼の吐息は溶岩のように熱く、私が渇望しつつも恐れている卑猥な言葉と甘い約束を囁き続けた。顎から首筋にかけて落とされるキスの雨は、まるで焼き印を押すように、私が彼のものであると主張するように、焼けるような痕を残していく。

彼の手指が私の胸を鷲掴みにした。そこには慈しみではなく、独占欲だけがある。彼は優しく焦らしているのではない――彼自身がそれを楽しんで...

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