第343話

ダリア視点

ブラッド・ムーンへの帰路は、重苦しい静寂に包まれていた。

至福と恍惚に満ちた三日間の後だけに、その静けさは一層重く感じられた。まるで、私を眠りから引き剥がしたあの悪夢から生まれた嵐雲が、家までついてきているかのようだった。今朝早く、再び悲鳴を上げて目覚めたとき、すぐに悟った――今回は違うと。光景自体は変わっていなかった。血に染まった床、愛する人々の動かぬ遺体、そしてそのすべての元凶であると本能的にわかる、美しくも恐ろしい怪物。

だが今回は、彼が私に語りかけてきたのだ。唇を動かして言葉を発したわけではない――彼の口は一度も動かなかった――けれど、私にははっきりと聞こえた。邪悪に...

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