第37話

バスの乗り心地はいくぶん悪かったが、ジョシュがいてくれたおかげで、いい気晴らしになった。置いてきた過去から意識を逸らせるものなら何であれ、すり減った神経を癒やしてくれた。

こんな深夜では、フライトの選択肢はニューヨーク、テキサス、ミズーリに限られていた。ニューヨークには惹かれたが、あそこでは資金があっという間に底をつくだろう。テキサス行きの便は早朝までない。日の出まで待つなんて、私の神経が持ちそうになかった。だから、ミズーリに決めた。

その州のことはよく知らないが、気候はジョージア州と同じようなものだろうと踏んだ。湿気があって日差しは暖かいが、テキサスやカリフォルニアほど強烈ではないはずだ...

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