第184章

「特に問題がなければ、明日少し時間を作って、患者さんの状態を見に行くことができますよ」

江口美咲は自分の数日間の仕事のスケジュールを考えてから提案した。

黒沢慎吾は我に返り、慌てて頷いて承諾した。「ありがとう、その時はよろしくお願いします。今後何か必要なことがあれば、いつでも言ってください」

江口美咲は微笑んだ。「海外で先輩にもずいぶん助けてもらったし、それに、患者を救うのは医者の天職です。私にできると思うなら、やらないわけにはいきません」

二人は簡単に相談して、江口美咲が患者を診る時間を決めた。

翌日の昼、江口美咲は研究所での仕事を終えると、すぐに黒沢慎吾と連絡を取り、病院の入り...

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