第115章 罪人に、そんな資格などない

北条千雪が再び目を開いた時には、もう朝になっていた。部屋には彼女ひとり。鷹司京介はとっくに出ていったあとだ。

昨夜あれだけ弄ばれて、身体はますます動かない。呼吸さえ浅く遅くなり、次の一息がこのまま途切れてしまいそうだった。

けれど幸いなことに、その後二日間、鷹司京介は屋敷へ戻らなかった。ようやく、息をつく時間が与えられた。

その二日、北条千雪はほとんど眠って過ごした。ようやく階下へ降りられるようになった頃、執事が小さな箱を差し出してくる。

蓋を開けると、中には新品のスマートフォンが入っていた。

――そういえば、自分には連絡手段すらなかったのだと、今さら思い出す。

執事は淡々と告げ...

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