第134章 善人には福がある

北条千雪は肉団子をぬいぐるみの前に置き、真剣な顔でじっと観察した。

「この子ね、あなたは偽物だって言ったの。大きくなれないって。だから頑張って、いっぱい食べなきゃ」

それでも動かないのを見て、北条千雪はぬいぐるみの頭を掴み、肉団子のすぐそばまで寄せる。

「シロ、なんで食べないの。食べなきゃ大きくなれないよ。大きくなれなかったら、私とおばあちゃんを守れないじゃん」

「シロ、お肉が嫌いなの? じゃあ、りんご」

りんごを口元に当てても、やっぱり食べない。北条千雪は力が抜けたように、その場にぺたんと座り込んだ。

「食べない……なんで食べないの?」

「もしかして、本当に大きくなれないの?...

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