第149章 彼が発散し終えればいい

鷹司京介は迷いなく歩み寄ると、北条千雪の身体を肩に担ぎ上げ、そのまま踵を返してベッドへ向かった。次の瞬間、乱暴に放り投げる。

千雪は虚ろな目で彼を見上げた。彼が服を脱ぎ捨てるのも、彼の手が伸びて自分の服を引き裂くのも、ただ見ているだけだった。

……大丈夫。吐き出させればいい。

吐き出しさえすれば、祖母の小さな庭を掘り返したりしない。

もう少しだけ。もう少しだけ耐えればいい。

北条千雪は窓の外を見つめ続けた。漆黒が白みに変わるまでが、まるで一瞬だった。鷹司京介がいつ出ていったのかさえ、思い出せない。

――そもそも、彼は来ていなかったんじゃないか。

そんな錯覚すらする。

ただ、全...

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