第45章 彼女の夢を打ち砕く

試合が終わってから、もう一時間が経っていた。

それでも北条千雪は、まるで別の世界に沈んだまま、手にした筆を止めようとしない。さらさら、さらさら――紙の上を走る音だけが途切れず、まるで生涯で培ったものをすべて吐き出すつもりで描き続けていた。

審査員たちは彼女のデザイン画に心底満足していた。だが、ほかの参加者たちは納得しない。あちこちから抗議の声が上がる。

「それって反則じゃないですか? どれだけ上手くても、終了後に描いた分は作品として認められないでしょう」

「そうだよ。こっちが不利すぎる」

「抗議! こんなの不公平だ!」

「早く止めさせろよ!」

菅田美月が冷たい目で睨み返す。

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