第50章 彼女は本当に両親を愛している

翌朝早く。

篠原茉優が北条千雪の病室のドアを押し開けた。ベッドの上の千雪は、見てわかるほど傷がひどい。茉優の顔色がさっと変わり、目にあからさまな心配が滲む。

「千雪、ごめんね……来るの遅くなっちゃった。具合、どう?」

北条千雪は小さくうなずき、淡々と一言だけ返した。

「良くなった」

篠原茉優はベッドのそばまで歩み寄り、彼女の隣に腰を下ろす。そっと手を取り、両手で包み込むように握った。

「千雪……助けてくれてありがとう。あなたがいなかったら、私、たぶんもう死んでた。お礼に、どんなお願いでも聞く。千雪が欲しいもの、なんでも言って。全部、叶えるから」

北条千雪は少し驚いた。

本当に...

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