第7章 わざと難癖をつける

宴会場のシャンデリアが光を流し、ワルツがゆるやかに揺れていた。

北条千雪は、鷹司京介が用意したオートクチュールに身を包んでいる。本来なら――お姉ちゃんが着るはずだった、美しいドレスだ。いまは、そのすべてが自分の身体に重なっている。

白い裾が磨き上げられた床を引き、彼女を繊細なガラス人形みたいに見せた。

――お姉ちゃんは、いまの私を好きになってくれるの?

腰の痣はコルセットに締め上げられ、歩くたび、刺すような痛みが背骨を伝って首へ這い上がる。スカートを強く握りしめていないと、どうにか立っていられない。

ダンスフロアの中央で、鷹司京介は篠原茉優を抱いて踊っていた。背筋の通った男と、花の...

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