CH 101

ハワイ島に降り立った瞬間、その圧倒的な美しさに心を奪われた。鮮やかな緑、どこまでも続く海の青、温かな日差し、そしてほのかに花の香りを運んでくる、甘く塩辛い風。

だが、この島がいかに広大かという現実を突きつけられ、私は打ちのめされた気分になる。いざ来てみると、まるで干し草の山から一本の針を探し出すような途方もない作業に思えた。

私はため息をつき、手の中のくしゃくしゃになったメモを見下ろした。「思っていたより時間がかかりそうね」

横に立つウェイクは、相変わらず動じた様子もない。「ヒロはどこから始めるべきか言っていたか?」

私はメモを広げ、もう一度目を通す。「彼が見つけられたのは、『ネレイド...

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