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ビーチへと歩を進めると、遠くにウェイクの姿が見えた。近づくにつれ、笑いをこらえるのが難しくなってくる。彼の手には、半分に割ったココナッツの殻があり、そこには鮮やかな赤、緑、青が混ざり合って虹色のシャーベット状になったかき氷が、あふれんばかりに盛られていた。

もう一方の手には、残りの半分のココナッツを持っている。そちらには、柑橘系のマリネ液で艶やかに光る角切りの魚がぎっしりと詰まっていた。一人にしてせいぜい十分程度だというのに、彼はどうやったのか、愛想を振りまいてビーチサイドのご馳走をまんまと手に入れていたのだ。

私が近づくと、彼は甘い氷と旨味たっぷりの魚を交互に口に運んでいた。想像以上に人...

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