チャプター 13

足首のあたりで水がちゃぷちゃぷと音を立てる。船内の廊下は、砕け散ったガラスや裂けた木材、そして散乱した荷物で迷路のようになっていた。私は仲間の学生たちを呼ぶが、その声は混乱の中で虚しく響くだけだ。返事はない。聞こえるのは、風の不気味な咆哮と、海が打ちつける音だけ。

辺りは薄暗く、非常灯が明滅し、壁に長く不吉な影を落としている。空気は塩とカビ、そして何か金属的な――もしかして血だろうか?――そんな匂いで澱んでいた。私は恐怖で乾ききった喉を鳴らし、唾を飲み込む。一歩踏み出すたびに、限界を迎えた船の構造がきしむ音と、外の嵐の遠く不気味な響きが重なる。

角を曲がった瞬間、何か濡れた粘つくものに足を...

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