チャプター 166

ネレイド調査船へと戻る足取りは重く、あたりは静まり返っていた。ヘイルで起きた出来事の緊張が、私たち全員に重くのしかかっている。解放されたチームのメンバーたちもすぐ後ろに続く。その表情は疲れ切っているが、瞳には決意が宿っていた。口を開く者はほとんどいない。何と言えば今の状況を整理できるのか、誰にも分からないかのようだ。

果てしなく広がる海に柔らかく光を放つ船の姿は、私たちにとって救いだった。船に乗り込むと、安堵の波が押し寄せてくる。数日ぶりに、ようやく息ができるような気がした。それでも、ヘイルでの出来事は未解決のまま心の奥底に居座り、膿のように疼いている。

落ち着くとすぐに、私はシャワーへ直...

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