チャプター 18

「一体、ここはどこなの?」

「南太平洋のどこかさ」ピーターは生意気な笑みを浮かべて答えた。明らかに冗談のつもりだろうが、今の私には笑う気分なんてこれっぽっちもない。それを察したのか、ピーターは咳払いを一つして立ち上がり、巨大なガラスのドームを手で示した。「エニグマ・グローバル・リサーチ研究所へようこそ」

「それで、正確にはここで何を研究しているの?」

ピーターは低く口笛を吹いた。「他の誰もやろうとしないこと、かな」

その答えは意図的に曖昧にされたものだったが、私自身が選んだ研究分野を考えれば、その『曖昧さ』がどれほど広範囲に及びうるか、誰よりもよく理解しているつもりだ。人類が自分たちを...

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