第293章

玉座の間は、巨大な黒い石塊をくり抜いて作られており、天井は深い闇に溶け込んでいる。壁には凍てついた稲妻のように青く輝く水晶の脈が走っていた。そこは部屋という感じがしない。何か巨大で、生きているものの心臓部にいるような感覚だ。

ウェイクとアクセルが私を導いて中に入る。二人は肩を張り、隙のない姿勢を保っている。私はその後についていく。そうしなければならないからだ。彼の伴侶となり、エレクトラの継承者となること――それが私の選んだ道だから。だが、こうした瞬間に思い知らされる。関わるという選択をしたのは私自身かもしれないが、私をここへ導いた数々の決断は、私が生まれるずっと前から、他者の手によって下され...

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