第44章

ウェイクの力が洞窟内に満ち、空気がエネルギーで震えているのが肌で感じられる。だが、何かが変わった――彼の魔法が織りなす構造に、微かだが、感知できるほどの震えが走ったのだ。彼の呼吸は速く、苦しげになり、普段はあんなに生き生きと輝いている肌が青ざめ始めている。私は驚愕して見守るしかなかった。彼がよろめき、肩を落とし、あの獰猛な瞳の輝きが失われていくのを。周囲の水は戸惑うように揺らめき、やがて水位が下がり始めた。

「ウェイク?」私の声は、かろうじて聞き取れるほどの囁きだった。

彼は片膝をついた。目に見えて力が抜け落ちていき、それと共に魔法も崩壊した。水中に留め置かれていた海の生き物たちが水たまり...

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