チャプター 80

翌朝、階下から呼ぶヒロの声で、私たちは叩き起こされた。体は重いが、昨夜の情事を物語るような、ある種の甘美な痛みが残っている。私は気だるげに伸びをして、隣に寝ているウェイクの方を向いた。彼はリラックスしていると同時に、獲物を狙う好機をうかがう捕食者のような鋭さも漂わせていた。彼は私に向かって片眉を上げ、唇を歪めてニヤリと笑った。

「起きないと。また彼にこのあられもない姿を見つかっちゃうわよ」私はベッドから這い出しながら言った。

ウェイクは不満げに唸ったが、しぶしぶ起き上がった。窓から差し込む朝日で、彼の裸の胸が輝いている。クローゼットへと向かう私の背中を、彼の視線が追っているのが分かった。扉...

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