第115章

相葉栞里は一瞬、言葉を失った。

「起きたか?」

五十嵐琉生が振り返り、彼女を確認すると、焼き上がった目玉焼きを皿に移す。

「朝飯、もうすぐできる」

相葉栞里は食卓へ向かい、椅子に腰を下ろした。

そのとき――階段のほうから、ばたばたと慌ただしい足音。

「天女さん!」

五十嵐奏斗がパジャマ姿のままダイニングへ飛び込み、そのまま相葉栞里の胸に勢いよく抱きついた。

相葉栞里は笑って受け止め、ふわふわした髪をくしゃりと撫でる。

「天女さん、昨日の夜、うちに泊まったの?」

奏斗は小さな顔を見上げ、瞳をきらきらさせてはしゃいだ。

「うん」

相葉栞里が頷くと、奏斗は朝食を運んでくる五...

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