第134章

技術スタッフが指をキーボードの上で狂ったように走らせ、額には冷や汗がにじむ。

「ボス、車は東区の古い工業地帯に入ったところまでは追えました。ただ、あの一帯の監視カメラは昨日から故障で修理申請が入っていて……そこで見失いました」

五十嵐琉生の目が、すっと冷える。

廊下のほうから、ばたばたと乱れた足音。

氷上颯が監視室へ大股で踏み込んできた。背後には、怒りで顔を歪めた氷上大奥様。

「辰也は!? 私の孫はどこなの!」

入ってくるなり、甲高い叫びが室内を裂いた。

そして彼女は、モニター前に立つ相葉栞里を見つけた瞬間、積もり積もった憎しみを一気に噴き上げる。

氷上大奥様は半ば狂ったよう...

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