第149章

ドアが乱暴に押し開けられた。氷上夢乃がハイヒールの音を響かせて駆け込んでくる。顔色は鉄のように青い。

「お兄ちゃん! 頭おかしくなったの!?」

氷上夢乃はタブレットをバーカウンターへ叩きつけた。どん、と鈍い音が腹に落ちる。

氷上颯は眉をひそめ、苛立たしげに妹を見た。

「何だよ、いきなり。発作か?」

「発作? ふざけないで。自分が何やったか見てよ!」

夢乃は画面を指さし、怒りで肩を震わせる。

「今、ネット中があんたの笑いもの! 氷上グループの株、寄り付きからストップ安よ! 取締役連中の電話、全部こっちに来てるんだから!」

氷上颯が視線を落とす。

そこに映っていたのは、栗山加奈...

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