第69章

「……あ、あなた……早くスマホを下ろしてください!」

受付が青ざめ、手を伸ばして奪おうとする。

相葉栞里は一歩引いてその手をかわし、刃物みたいに冷えた目で言い放った。

「謝って」

受付は歯を食いしばった。黒々としたレンズを見せつけられ、屈辱が喉までせり上がる。

だが相葉栞里の圧に押し潰され、結局、無理やり頭を下げるしかなかった。

「……申し訳、ありません。相葉さん」

「もっと大きい声で」

「申し訳ありません! どうかお許しください!」

声を張り上げた途端、顔が真っ赤に染まる。

相葉栞里は鼻で笑い、スマホをしまった。

そしてロビーの休憩スペースへ向かい、ソファに腰を下ろす...

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