第139章

「あら、横塚さん。この傷は縫わないと駄目かもしれません。かなり長いですし……」

 腕の傷は深く、肉がめくれ上がってしまっている。この状況で縫合もせずに自然治癒に任せるのは困難だ。何より、無理に治したとしても、後々見るに堪えない傷痕が残ってしまうだろう。

 今の様子を見る限り、縫わなければ止血さえ難しいように思えた。

「まずは病院へ行きましょう」

 林田知意は焦っていた。血を見たことで動揺し、横塚昌利の本職が何であるかなど、すっかり頭から抜け落ちてしまっていたのだ。

 そんな彼女を、横塚昌利は呆れたような眼差しで見つめる。

「俺の腕を知らないのか? 自分が怪我をしたからといって病院...

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