第155章 私はここで自由と共にいる

佐藤恵子が立ち去ると、彼女はそのまま病院へと足を運んだ。

病室のドアの前に立ち、ガラス越しに中の様子を窺う。そこには、佐藤聡が甲斐甲斐しく自由の世話を焼く姿があった。あの男と一緒にいる時の自由は、常に満面の笑みを浮かべている。

林田知意は、二人の水入らずの時間を邪魔したくなくて、ドアの前で立ち尽くしたまま中に入ろうとしなかった。

しかし、彼女が廊下を所在なげに行ったり来たりしていると、病室にいた自由がふと彼女の姿に気がついた。

「ママ、どうして入ってこないの?」

自由が慌ててベッドから降りようとするのを見て、林田知意は急いで病室へと駆け寄った。

「自由、傷はまだ治りかけなのよ。絶...

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