第163章 影響を受けるはずがない

「自由はまだ寝ているな。どうせ今日は退院手続きがあるし、起こさずにおこう」

 林田知意は小さく頷くと、弁当箱を佐藤聡に手渡した。

「今朝のニュース、ご覧になりましたか? 会社に影響が出るのではと心配で……。実はあれ、自由がやったことなんです」

 今朝、目が覚めてすぐにニュースを目にした林田知意は、直感的にこれは自由の仕業だと確信していた。

 前日、佐藤聡が他の女性とバーにいるという報道を見て、自由は心を痛めていたのだ。だからこそ、あんな騒動を引き起こしたのだろう。

「ああ、知っている。問題ない。会社への影響など気にするな」

 影響がないどころか、佐藤聡にとっては内心、ほくそ笑むよ...

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