第164章 このプロジェクトは君に任せる

「自由、何してる? 傷の具合はどうだ?」

 仕事など手につくはずもなく、佐藤聡は少しの躊躇いの後、自由へメッセージを送信した。

 怪我の療養中である自由は、当然ながら退屈を持て余していた。

 午後はずっと、多忙を極めるであろうパパに連絡するのを遠慮していたのだ。ここ数日の仕事が山積みになっていることは、子供心にも理解していたからだ。

 だからこそ、パパから届いた通知を見た瞬間、自由はまるで宝くじにでも当たったかのように歓喜した。

「パパ! 傷はもう大丈夫だよ。お昼にママが帰ってきて薬を塗ってくれたの。ママはまた会社に戻って、今は書斎で仕事してる」

 自由は気丈に「大丈夫」と繰り返...

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