第179章 猫を被った獣

翌朝。まばゆい陽光が林田知意の華奢な顔に降り注いだ。彼女は眉をひそめ、ゆらりと意识が浮上する。

全身を襲う気だるさと筋肉の痛み、そして目の前に広がる見知らぬ天井。林田知意はハッとして上半身を起こしたが、身に纏うものが何もないことに気づき、愕然とした。

瞬間、昨夜の情熱的な光景がフラッシュバックする。頬がカッと熱くなり、朱に染まっていくのが自分でもわかった。

その時、肌を刺すような視線を感じて振り向く。そこには、鼻先が触れそうなほどの至近距離に、佐藤聡の冷ややかで整った顔があった。

佐藤聡は愉悦を含んだ瞳で彼女を見つめ、低く、磁力を帯びたような声で言った。

「起きたか?」

林田知意...

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