第191章 宴会

「益富慎は滅多なことでは怪我をしない。今回彼が負傷したのは、我々の組織内部に裏切り者が出たからよ」

その言葉を聞いた瞬間、北村南は顔面蒼白になり、信じられないといった表情を浮かべた。

「身内に裏切り者がいると? もし本当に特定されたら、良先生がその人物を生かしておくはずがありません」

林田知意は静かに頷く。

「ええ。だからこの件は、単に益富慎が怪我をしたというだけの話じゃない。もし内通者を今のうちに炙り出さなければ、今後どれだけの不始末を引き起こすか分からないわ」

北村南も事の重大さを痛感していた。もし本当に内部に裏切り者がいるのなら、組織に秘密などないも同然だ。あらゆる情報が敵に...

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