第279章 そんな面子があるわけない

北村南は、少し険しい表情を浮かべている林田知意の様子を見て、彼女が何を考えているのか測りかねていた。

「林田社長、あの佐藤社長は少し変ですよね。自社で解決できるはずの問題なのに、どうしてわざわざうちの会社に依頼してきたんでしょうか」

林田知意は頷いた。

「ええ、佐藤社長に確認してから決断します」

「承知いたしました」

北村南は社内の業務についていくつか報告を済ませると、きびすを返して部屋を出て行った。林田知意はスマートフォンを取り出し、直接佐藤聡へ電話をかけた。

その頃、佐藤聡は執務中だった。着信画面に林田知意の名前が表示されても、彼は全く驚かなかった。むしろ、この女からの電話を...

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