第295章 自由と共に去る

佐藤聡は構わず歩み寄り、林田知意の真正面に立った。

「知意、あの時のことだが……」

佐藤聡が言い終わらないうちに、林田知意は激しく反応し、ソファから勢いよく立ち上がった。

「佐藤社長、私の話をちゃんと聞いていましたか? もう休むから、帰ってくれと言ったはずです」

佐藤聡は心が鉛のように重く沈むのを感じた。今の彼女の気持ちが痛いほどわかっていたからだ。

「知意、あの時のことは確かに君にとって不公平だったし、いわれのない災難を被らせた。だが安心してくれ。あの件はすでに調べ始めている。必ず君とお義父さんの身の潔白を証明してみせる」

林田知意は気づかれないほど微かに鼻で笑い、ひどく軽蔑し...

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