第296章 命日

「ええ」

林田知意はそっけなく応じ、その後、佐藤聡は部屋を後にした。

佐藤聡が去った後、夜はすでに更けていたというのに、林田知意には少しも眠気が訪れなかった。彼女はそのまま書斎へと足を運んだ。

パソコンを開いて仕事に取りかかろうとしたものの、どう心を落ち着かせようとしても、胸のざわめきは収まらない。全く仕事に集中できる状態ではなく、彼女は仕方なくパソコンを閉じた。

書斎のフレンチウィンドウの前に立ち、外に広がる星空を眺めていると、ようやく彼女の心に静けさが戻ってきた。

ちょうどその時、スマートフォンの通知音が鳴った。視線を落とすと、彼女の心は途端に重く沈んだ。

それは去年の今日、...

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