第323章 決して容赦しない

自分の身の回りで少しでも風の向きが変われば、佐藤恵子は血相を変えて飛んでくる。

自分の母親が尾行でもつけているのではないかと疑うほどだ。

佐藤恵子は一瞬、気まずそうに顔を強張らせた。

「当然じゃない。私たち母子は心が通じ合っているのよ。あなたが怪我をすれば、私にはわかるんだから」

そんなこじつけのような理由を、佐藤聡が信じるはずもない。

だが、今日は体調が優れないこともあり、彼女を追及する気にはなれなかった。

「母さん、俺の陰でコソコソ動くのはやめてくれ。もし何か企んでいるとわかったら、絶対に容赦はしないからな」

林田知意が帰国して以来、佐藤聡は常に佐藤恵子を警戒していた。母親...

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