第83章

毒蛇や猛獣でもあるまいし、なぜこれほど嫌悪されるのか。

「林田知意、言っておくがな。完全に姿を消していたのならまだしも、こうして俺の目の前に現れた以上、いないものとして扱うことなど不可能だ」

林田知意がその言葉の意味を理解する間もなく、佐藤聡の冷ややかな薄い唇が強引に押し付けられた。唇をこじ開け、攻め入るように舌が絡みつく。

その仕草は罰のようでありながら、底知れぬ貪欲さを孕んでいた。不躾な手が彼女の華奢な体を弄り、一瞬にして四年前、彼女が姿を消したあの夜へと引き戻される。

だが、あの夜の林田知意が燃えるような情熱を秘めていたのに対し、今の彼女にあるのは氷のような拒絶だけだ。

「ん...

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