第145章 彼女が

アンキラ国際学院の正門前。

千葉清美は、そこで思いがけない人物を目にした。

水無月詩織だ。彼女は今日、ひときわ美しく着飾っている。

念入りに身支度を整えてきたことは、誰の目にも明らかだった。

千葉清美は心の中で密かに冷笑する。残念だけど、福江良平の心の中に彼女の居場所なんてないのに。いくら着飾ったところで無駄なことだ。

所詮は都合のいい道具。ただそれだけ。鑑定終了。

水無月詩織はケーキの箱を提げ、アンキラ国際学院の門前で待ち構えていた。

福江良平が姿を現すやいなや、彼女は満面の笑みを浮かべて駆け寄る。

「良平」

福江良平にしても、まさか水無月詩織がわざわざアンキラ国際学院ま...

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