第183章 迎えに来たよ

福江家の別荘にて。

電気系統を担当する使用人の野上に対し、長野久美子が問い詰める声が響いた。

「野上さん、どうして急に停電したの? こんなこと、今まで一度だってなかったじゃない! 万が一の停電でも、予備電源がすぐに作動するはずでしょう。それなのに今日は予備電源まで動かないなんて。大至急、点検してちょうだい。旦那様が起きる前に解決するのよ」

野上は慌てて工具箱をひっくり返した。

「長野久美子さん、そう急かさないでくれ。すぐに確認するから」

「急かさずにはいられないわよ。旦那様はもうすぐお目覚めになる時間なの。電気がなきゃ、朝食の準備だってできないじゃない」

その時、門番から長野久美...

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