第236章 知恵を出す

「栄さん、もし彼らがどうしてもお金を払わないと気が済まないと言うのなら、そのお金は教授のご家族に渡してください。あのプランは、教授の心血が注がれたものですから」

守谷栄は頷いた。

「俺もそう思っていたところだ。今度、彼に伝えておこう」

彼は俯き、何か言いかけて口をつぐんだ。

千葉清美は首を傾げた。

「栄さん、他に何か?」

「朝倉暁が目を覚ましてから、君に一目会わせてくれとずっと頼まれているんだ。命の恩人に直接感謝を伝えたいと」

「本当は、クリスマスの後に一緒に彼のお見舞いに行く約束だったのに……」

守谷栄は千葉清美の手を握った。

「清美。君の都合がいい時に、一緒に行こう」

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