第244章 睡眠薬

綸と咲花はすでにランドセルを背負い、階段を降りてきていた。

チャイムが絶え間なく鳴り続けている。

咲花はインターホンのモニターに駆け寄った。

「ママ、お兄ちゃん、雫ちゃんだよ!」

千葉清美は立ち上がった。

「雫ちゃん? こんな朝早くにうちへ何しにきたのかしら」

そう言いながら、画面をタッチしてエントランスのオートロックを解除する。

入ってきた雫の顔は、涙でぐしゃぐしゃだった。

傍らには、ベビーシッターの五代が付き添っている。

千葉清美の頭の中は疑問符でいっぱいになった。

「雫ちゃん、こんな朝早くに、うちへ……」

最後まで言い終わらないうちに、雫は声を上げて泣き出した。

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