第273章 人生の一大事

高橋の瞳には、野次馬根性という名の炎がメラメラと燃え盛っていた。

彼は笑みを浮かべながら福江に尋ねた。「良平、千葉グループと歌手の契約現場に、一体何をしに行くんだ? それに、まだ体も回復してないだろう。現場にはファンがごまんといるんだ。万が一、踏まれたりぶつかったりしたら大事だぞ!」

福江は彼に冷ややかな視線を投げかけ、そしてボディガードへ顔を向けた。「車椅子を持て」

高橋と中村は顔を見合わせ、視線で会話を交わした。

『ほら見ろ、ボスの決意は固い。お前じゃ説得できないって』

『良平のやつ、本当に頑固なんだから!』

『ボスは他のことなら、いくらでも融通が利くのに』

『そうなんだよ...

ログインして続きを読む