第316章 人質

千葉清美は心の中で思っていた。この銀王という男は、怖すぎる。咲花と綸ちゃんまでさらうつもりだなんて。

もし銀王が本気で自分をここに縛りつけようとするなら、隙を見て殺す。そう、清美は密かに決めていた。

近距離でマッサージをしろ、と言うのなら――近づく機会はいくらでもある。あからさまな武器は持ち込めない。なら、目立たないものなら? たとえば鍼灸の細い針。たとえば、自分で作れる遅効性の毒。

最悪の結末は、暗殺に失敗して護衛に殺されること。あるいは、相討ち。どちらに転んでも、咲花と綸ちゃんが一生囚われるよりは、ずっといい。

そのとき銀王は、清美の目まぐるしく変わる表情を、余裕たっぷりに眺めて...

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