第319章 情報封鎖

雫ちゃんは守谷栄に鶏スープを一椀飲ませ終えると、口元をそっと拭いてあげた。

「守谷栄、兄さんが外で待ってるの。次はまた来るね」

守谷栄は微笑んで、こくりとうなずく。

「うん」

雫ちゃんは立ち上がり、瞳いっぱいに名残惜しさを滲ませた。

「じゃあね、守谷栄。早く良くなってね」

守谷栄は手を振って見送った。

病室の外。廊下のベンチには福江良平が座って雫ちゃんを待っていた。雫ちゃんが出てくるのを見るなり、すぐに立ち上がって近づく。

「雫ちゃん」

雫ちゃんも彼のほうへ歩み寄る。

福江良平は、雫ちゃんがどこか以前と違う気がしていた。前なら自分を見つけた瞬間、笑いながら飛びついてきたは...

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