第336章 矛盾

千葉清美は立ち上がり、苦く笑った。

「結局、あなたはわたしを信じないのね」

その顔には、いっさいの温度がなかった。

「証拠なら警察署にあります。申請すれば閲覧できるでしょう。わたしは警察に無実を証明しました。……それ以外の人の疑いに答える義務はありません」

内線のボタンを押し、受話口へ淡々と言う。

「警備を。関係者以外を、千葉グループから退去させてください」

唇は血の気を失っていた。

福江良平の目に、痛みが溜まる。

「千葉清美……俺が『関係者以外』だって言うのか?」

千葉清美は視線を向けない。

「あなたは水無月詩織のために、わたしを疑う側に立った。なら、どうしてあなたを味...

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