第378章 もう妊娠できない

隣の病棟。産婦人科の病室で、鈴木舞はすでに目を覚ましていた。

舞は賀川純に尋ねる。

「清美は?」

純は舞の手を握り、目に涙を溜めたまま首を振る。

「舞ちゃん……千葉清美のことは、いまはいい。お願いだから、まず自分のことを大事にしてくれ、な?」

舞のただでさえ血の気のない顔が、さらに白くなる。唇がかすかに震えた。

「清美に……何かあったの?」

純は片手で目元を覆い、嗚咽を噛み殺すような声で言う。

「違う。千葉清美は無事だ。男の子を産んで、隣の病棟の産科に入院してる」

舞はこくりと頷き、胸の奥の息をすっと吐いた。

「……そう。よかった……」

舞は顔を横に向け、純を見た。

...

ログインして続きを読む